形容詞を使うときに、日本語の形容詞と、英語の形容詞が少し違うことに混乱しイライラし英語学習が嫌になる方も多いです。日本語という母語から英語を理解することはもちろん当然ですが、中級になったら少しずつ英語を英語で考える練習をしていきましょう。
日本語と英語の形容詞の違い
日本語では『大きい』『小さい』『高い』『低い』のように『~い』で終わるものか、
『にぎやかな』『静かな』『必要な』『邪魔な』のように『~な』で終わるものがほとんどです。
一方『眠っている』や『起きている』などは、単語そのものでは『~ぅ』で終わるので動詞
ととらえる人が多いです。(実際は『眠っている猫』や『起きている赤ちゃん』のように形容詞としても使っています。)
それでは、英語ではどうでしょうか?
『~い』や『~な』で終わる形容詞も、『眠っている』や『起きている』の(動きではなく)状態を表す言葉も形容詞です。
さらに上級の形容詞のマスターはこちら
基本がマスター出来たら頭で考えるよりとにかく使ってみましょう。
英語が片言のうちがチャンスです。間違いたい放題です。流暢に難しい英語を使えるようになってからだとむしろ違和感があります。沢山間違えて語彙を増やしていきましょう。
ちょこっと体験談:
英会話のチャンスをもとめて、外国の方に日本語を教えるボランティアをしていた時があります。
その時にこんなことがありました。
大きいという言葉は、『大きい』なの?
それとも『大きな』なの?
と聞かれて、特に意識したことがない私は、
♬大きな栗の木の下で~♪って言うから
『大きな』じゃないの。
と応えたら、予想外の反応があり面白かったです。彼女が言うには、
じゃあ。否定する時は『大きじゃない』ですね。
『静かな』や『きれいな』と同じ仲間なのでね。
「私の家は、大きじゃないです。」
と言い、『~い』形容詞は『小さくない』『高くない』と『~くない』で否定し、
『~な』形容詞は『静かじゃない』『きれいじゃない』と『~じゃない』(フォマルでは『~ではない』)で否定すると教えてくれました。日本語学習者に日本語を教えてもらった素敵な体験(^_-)-☆ 教えてもらった後にすぐ、
ごめ~ん。そんなルール知らんかった。
『大きい』やわぁ。だって『大きくない』って否定するもん。
と謝ったら。「上手に日本語が使いこなせているのでしょうがないですね。」となぐさめてもらえました。
そうなんです。母語は耳で聞いて覚えてそれを使っているので、しっかりと文法を理解して使っているわけではないのですよね。それに日本語学習者が「私の家は、大きじゃないです。」と言っても、受け手の私たちは理解できますよね。
その後に、お互い笑って誤解を埋めていくのがコミュニケーションの醍醐味だと思います。
沢山間違えて、コミュニケーションをとるチャンスをつかんでくださいね。
形容詞を並べる順番
「古い、日本の、木造の、小さいくて茶色い、かわいらしい平屋建ての家」
って言いたいんだけど、形容詞を並べる順番はあるの?
いいポイントに気づいてくれましたね。
ネイティブスピーカ達は【OSASCOMP】
と覚えてるようですよ。
ルール通りだと、”A pretty small old one-story brown Japanese wooden house”となります。
でも実際はこの通りに言わないと通じないとか、間違っていると指摘されることはないので、
会話の時は臨機応変により伝わりやすい順番で使ってください。
何かのテスト用にこの順番を覚えておくとよいですね。
No. | 並べる順番↓ | 単 語 |
---|---|---|
1. | Opinion (意見・評価価) | pretty(かわいらしい), beautiful(美しい), gorgeous(ゴージャスな), lonely(さみしげな) |
2. | Size (大きさ・長さ) | small(小さい), big(大きい), huge(莫大な), narrow(狭い) |
3. | Age (年) | old(古い), new(新しい), 80’s(80年代の) |
4. | Shape (形状) | one-story(平屋の), round(丸い), square(四角い), star-shaped(星形の) |
5. | Color (色) | brown(茶色い), red(赤い), black(黒い), blackish(黒っぽい) |
6. | Origin (出身・起源) | Japanese(日本の), American(アメリカの), Malaysian(マレーシアの) |
7. | Material (素材) | wooden(木の), stone(石の), silver(シルバーの). |
8. | Purpose (目的) | fishing(魚釣りのための), shopping(買い物のための), disposable(使い捨ての) |
“A pretty small one-story house made of brown wood, it’s really old Japanese style.でもいいの?”って言ってもいいの?
素晴らしい。そのほうがよりその家がイメージできるかも。
イメージできる大切なことを先に言って、あとでつけたす方法ですね。
~ingで終わる形容詞と~edで終わる形容詞
英語では動詞の語尾に『ing』や『ed』をつけて形容詞になっているものもいくつかあります。
中級の方がよく出くわす代表的なものが【interest】と【excite】と【bore】の3つです。
使い方が混乱している方も多いと思うので、少し整理しましょう。
まず、それぞれのまとめです。
動詞 | ~ingの形容詞 | ~edの形容詞 | |
---|---|---|---|
単語 | 【interest】 | interesting | interested |
意味 | 興味をおこさせる (興味を引く) | 興味をおこさせている (興味深い、面白い) | 興味をおこさせられた状態 (興味がある) |
動詞 | ~ingの形容詞 | ~edの形容詞 | |
---|---|---|---|
単語 | 【excite】 | exciting | excited |
意味 | 興奮させる | 興奮させている (ワクワクする) | 興奮をさせられた状態 (ワクワクした) |
動詞 | ~ingの形容詞 | ~edの形容詞 | |
---|---|---|---|
単語 | 【bore】 | boring | bored |
意味 | うんざりさせる | うんざりさせている (退屈な、面白くない) | うんざりさせられた状態 (退屈している(状態)) |
基本的な使い方
~ingの形容詞は物事の説明に使用
interesting | その話は面白い。 | ||
The story | is | exciting | その話はワクワクする。 |
boring | その話は退屈だ。 |
~edの形容詞は人の感情や状態に使用
interested in that story. | 私はその話に興味があります。 | ||
I | am | excited about that story. | 私はその話に興奮しています。 |
bored that story. | 私はその話に飽きています。 |
例外もありますが、基本はこうだと覚えておくとあまり誤解を生まないと思います。
よくある間違いが
I am boringですが、これだと「自分は退屈な人間だ!」と主張していることになるので、
気を付けてくださいね。でも、これも相手との関係性さえ築けていれば、笑い話と言う
会話のチャンスをつかめますよ。すべて、楽しんでくださいね。
このレベルまで形容詞をマスターできれば、日常会話は十分楽しめます。
さらに的確に表現を使いこなしたい方は、次のレベルにもチャレンジしてみてくださいね。
コメント